30歳という年齢

その他雑記


ーもう手術できないって。首とか脳にも転移してて



ー死にたかったのかな?




母からのライン

母のお兄さん、私にとっては叔父にあたる人の話



ー死にたかったわけではないよ、きっと



症状は以前からあって、だいぶ痩せたらしい


ーそうだよね

ーお腹の子によくないね!ごめん!ごめん!


母が大きなショックを受けていることが伝わってくる





北海道に住んでいる叔父、



祖母が亡くなってからは、お正月やお盆に親戚で集まることもなくなり、
あまり会うこともなくなっていた

2年前の結婚式に来てくれた時、

その時は以前と変わらない叔父だったように思う




だけど、




その頃から既に始まっていたのだろうか?





小さい頃は、

その叔父が少し苦手だった


口調も態度も、

お酒が入って、他の親戚に嫌な絡み方をしていたことも覚えている

それは、1回や2回のことだったのかもしれないけれど





ー産まれました!



メッセージの下には友人と、産まれたばかりの赤ちゃんの写真

翌日のことだった


ーおめでとー!!お疲れ様!


産まれたての赤ちゃんは、友人の腕の中でぼんやりとこちらを見ている

まだ産まれてきてから2時間、

何が何だか分からないだろう

全てがこれからの

産まれたばかりの命



友人とのラインの下には、

母との昨日のやりとりが




結婚、出産、不調、病気、死

数年前までは、自分の世界の外側にあったこと


私くらいの年齢の人はきっと、

ふとした拍子に、

自分が今その外側の世界で暮らしていることに

気付く




意識は思考の世界に




でも最近は、

ぐいぐいとお腹を押され

思考は中断される






ー起きたの






お腹に手を添える



私たちは、


何も無い世界から

この世に産まれて、

老いて、病んで、

何も無い世界に帰る


このことだけは、

本当に平等にできていて



でも、

まだ先だからと

できれば考えたくないと

そこから目をそらしてしまうと




生きること自体もぼやけてしまう




そうかもしれない



この世に人として産まれてきたおかげで、

考えることができる



本当の意味で生きること

その機会が与えられたと

そういうふうに考えることができたら





大人になってからは、

叔父に対する印象が随分変わった


笑った顔が自然で優しそうなこと

母から昔の話を聞いて

叔父にも子供時代があったこと、

働き始めてから苦労したこと

今まで、辛い思い、悔しい思い、怖い思いもたくさん経験しただろうなと


そんな感情を持つように


こういうふうに思うようになったのは

少しずつ年を重ねて

わずかながら、悲しみや不安に触れる機会が多くなってきたからかもしれない



人の悲しみに寄り添える人間になりたい、

優しい心で接したい、



先をいく人達は、

心を成長させるための機会を与えてくれる




叔父がこの後どのようになるかは分からない




でも、きっと

以前のように

元気な姿を見ることはもうないのかもしれない




今、どのような気持ちでいるのだろう




一期一会




一生に一度出会うこと




産まれてから死ぬまでが一期

何度も会っている人でも

その日、その時の、その人に会うのは一度だけ


その日、その時、その人と過ごすことができる時間が

最初で最後の

かけがえのない大切なものであること、

忘れないようにしたい

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